メコン農業回廊19: プークア国境からアタプー経由でパクセへ その4 |
18:20ごろ、16E号線に出てパクソン市街を通過するが、片側2車線道路拡幅工事中で舗装がはがれていて走行が困難。工事区間は市街を過ぎてもずっと続き、そのままパクセまでだった。LさんによるとBOT方式による工事で、完了後には運営会社が料金をとるのだという。物流が円滑化する外資企業には便利になるだろうが、住民にとっては迷惑な話であろう。2017年に工事が始まり、完成はいつになるのかわからないという。
19:15ごろ、16E号線から13号線に出てやっとパクセ市内に到達。片側2~3車線の市街道路は走りやすい。前回5年前に訪れたときよりも近代的な商店や施設が増えている。13号線沿いにトヨタの販売店は5年前にも見たが、今回は新たに日産とフォードの販売店も見た。2年前にできたというPakse Supermarketという近代的なスーパーもある。
今回パクセでの3泊はエクスペディアで検索して見つけたLe JardinHotel de Pakseというホテル。1泊5,984円と、パクセのなかでは高級と思われる値段。『歩き方』2016~17年版には出ていないので、ここ2年ほど以内にできた新しいホテルだと思う(写真)。ホテルの位置は、日本の援助でできたメコン川に架かる日本橋の交差点から13号線を南へ数百mのはずだが、表通りにそれらしき姿はない。エクスペディアの予約確認書に電話番号がないのでLさんとバンの運転手は見つけるのに苦労した。結局電話番号を探し出し、ホテルスタッフに電話しながら、13号線から日用品店のある角を少し東に入ったところにホテルを見つけた。曲がる箇所もゲートにもわかりやすいサインがない。『歩き方』の地図ではSomvang Hotelが13号線に面する最も近いホテルだ。結局20分ほど迷ったあげく、着いたのは19:50ごろ。隠れ家的につくった「癒やし系」ブティックホテルのようだ。部屋は2階建て棟の2階の11号室。部屋数はせいぜい20程度の、フレンチコロニアル調の雰囲気を出している。あとでMさんがホテルの人に教わって見つけたのだが、ホテルから13号線の反対方向の東へ300mほど歩いた箇所に、おそらくパクセ初のシネマ付きショッピングモール「Friendship Mall」というのができていた(写真)。Friendshipというのはタイとラオスの友好関係を象徴する名前であることが多いので、タイ資本だと思う。5年前からは想像できない発展ぶりだ。
チェックインしてすぐに夕食に出る。翌日訪問するパクソン郡の山本郁青農場からイチゴを買い付けてビエンチャンで販売しているPTPという会社のパクセ駐在員の日本人の方が運営しているホテル兼レストランのForest Hotel(市街中心部で以前泊まったPakse Hotelから西へ1ブロック)で食べながらいろいろヒアリングしようと思ったが、日曜日で休業していた。そこで以前何度も食べたことのあるパクセではランドマーク的存在のメコン川に浮かぶMekong Lanexang Restaurantにする。魚料理、肉野菜炒め、空心菜炒め、餅米ご飯(カオニャオ)、ビアラオ大瓶3本と注文し、合計22.5ドル。ラオスのレストランでは勘定書きがラオスキープ、タイバーツ、米ドルの3通貨で出てくることが多いので、客が持っている通貨に合わせて支払うことができる。
22時前、くたくたになってホテルに戻る。今日も長い行程の最後に長い工事中道路という試練が待っていた。現地に来なければわからないことだったとはいえ、誘ったMさんには申し訳ない。ダラットから越境してパクセまで、陸路800kmほどを1泊2日で走破した。最もハードは部分が終了し、残りの陸路移動は少ない。