メコン農業回廊18: プークア国境からアタプー経由でパクセへ その3 |
16:30ごろ、あやうく事故に遭いそうになる。前を走っていたトラックが突然急ブレーキを踏み、ハイエースの運転手は急ブレーキを踏みながら、左へハンドルを切る、助手席に座る筆者の目の前で、トラックの後方左隅が接触するかと思ったが、ぎりぎりクリアした。ハイエースの運転手氏は怒ってトラックに乗っていた夫婦に「なんだ」と聞いたところ、蛇が路上を横切ったので、それを通すために急ブレーキを踏んだのだという。それはないだろう。人命よりも蛇か。2013年6月、やはりラオス南部チャンパサク県の13号線をミニバスで高速走行していたとき、犬が飛び出してきたが、ドライバーは迷わずひき殺していった。ブレーキなど踏んだら自分も乗客も危なかったからだ。今回はもし衝突していたら、筆者側の前部がつぶれて、筆者はおそらく負傷していただろう。
その後は比較的平坦な道路を走る(写真)。沿線の左右にはとくにこれといった農作物の大規模栽培は見当たらないが、ときどきチークの植林(Lさんの指摘)が見かけられる。天然のチークはすでに採り尽されているだろから人工造林しているのだろうが、幹が太く成長するまでには何十年もかかるのではないだろうか。
17:30ごろ、Thanatonという名前のタイ資本による果樹栽培場(写真)でトイレ休憩。Lさんによると、ここではぶどう、みかん、イチゴを主に栽培している(写真)。見たところ前部で1ha程度と小規模のよう。見学は断られた。
10分後再出発。だんだん日が落ちてきて、夕焼け空となる。18時には日が沈んだ。18時半には真っ暗となり、街灯のない夜道を走る。
さて、アタプーからずっと18B号線を西へ走っていたものと筆者は考え、ボラベン高原を右手に見ているものと思っていたが、18時前、Lさんが「ここがパクソンで、左右に見える木がコーヒーです」というので、筆者の勘違いが判明した。10年以上前に買った地図にはないルートで、パクソンからボラベン高原を横断しアタプーに至る16A号線というのが完成しているようだ。10年経つと浦島太郎だ。
18:10ごろ、その16A号線沿いにタイ資本による数千ha規模の誇大なコーヒープランテーションが左右に広がっている、とLさんの説明。暗くてわからないが、看板のあるところで車を止めてもらうと、「Pakxong Highland Co., Ltd. A member ofPlanteon, NOANCRATAD Coffee Estate」と記してある。これも浦島太郎的ニュースだ。