南部回廊1: 羽田からバンコクへ |
10月6~15日、羽田~バンコク~アランヤプラテート=ポイぺト国境~シエムリアプ~プノンペン~バベット=モクバイ国境~ホーチミン~羽田、という日程で5人のチームでビジネス出張する。いわゆる「南部経済回廊」のミャンマーを除く区間を駆け足で走破する。昨年から今年にかけて、バンコク、プノンペン、ホーチミンの3都市は数回ずつ訪問したので、今回はなるべく重複しないよう、新たな発見を中心に綴っていくつもりだ。ただし、宿泊場所はすべて4つ星以上なので、バックパッカーには参考にならないことをご了承いただきたい。
筆者のフライトは10月6日(金)0:40羽田発、5:00スワナプーン空港着の日本航空JL33便。バンコクエアウェイズPG4152便、スリランカ航空UL3357便、アメリカン航空AA8485便との合計4社のコードシェア。前日にフルに仕事をしてから羽田空港国際線ターミナルにその夜20:45ごろ到着。日本航空のカウンターは空いていて、エコノミークラスにもかかわらず、列がなくて楽にチェックイン終了。安全検査も出国検査も空いていて楽だった。研修旅行っぽい制服姿の高校生の一団20名ほどと出くわした。高校の行事で夜便で出かけることもあるのか?外国行きがお手軽になったものだ。若者の深夜出発はいかがなものかと思うが、空いている時間帯の出発に保護者が賛同すれば問題ないないのだろう。筆者が高校生時代(もやは40年近く前でゾッとする)は外国に行くことなど夢にも考えなかったが、今はこんなに簡単なのかと感慨深い。
夜行便なのでできれば発つ前にシャワーを浴びてリフレッシュしたく、国際線ターミナル内に存在することを確認していたトランジットホテルのシャワー付きの狭い部屋(1時間1000円)を利用するつもりだった。114番ゲートの向かいのエスカレーターを昇るとホテルのフロントだ。ところが、短時間利用の部屋は予約で満杯で、最低利用時間6時間で1.1万円以上の部屋しか空いてない。これはバカ高いので利用しない。幸い、今日は気温が低く、昼間にそんなに汗をかいてないので、シャワーなしで夜行便で過ごしても、頭が多少かゆい程度で我慢できるだろう。ソファのあるバーラウンジで約3時間過ごす。
筆者のフライトはほぼ定刻通り離陸。機体はボーイングB777-200で機内はほぼ満席だった。1:20ごろ離陸。スナックが出てきてしばらく映画を見ていたところでウトウトし、2~3時間眠れたか。タイ時間の3時(日本時間5時)ごろ、朝食のサービスで起きる。機内サービスは全般に良かった。
4:35、定刻より25分早くスワンナプーム空港に着陸。駐機場が入国審査場の真ん前だったので、すごく楽だった。早朝の時間帯のせいか、日本航空が特別待遇なのか、飛行機を降りて入国審査終了まで15分というのは首都空港でこれまでの筆者の経験では新記録かもしれない。
今回は出張チームの同僚にアレンジしてもらっていた出迎えの車があり、到着ロビーでレンタカー会社が手配した運転手と落ち合う予定だったが、5:40ごろまでウロウロしたが、結局出会えなかった。ロビーがごった返しているわけでもなく、出迎えのタイ人たちが持っている名前のプレートを見て回ったつもりだが、わからなかった。フライトが予定より早く着いたことと預け荷物がないのでさっと出口にでたことで、運転手氏の計算とずれてすれ違った可能性はある。彼には申し訳ないが、諦めて1階のPublic Taxiでタクシーを拾う。
6時前で朝の通勤ラッシュは避けられた。高速道路経由で2ケ所の料金所を経て、スクムビット通りソイ18のRembrantHotelに6:15ごろ到着。空港から約30分と快適だった。運賃は空港乗り入れ代50バーツ、有料道路代75バーツ、メーター表示255バーツで合計380バーツ。
Rembrant Hotelは初めて泊まるが、4つ星で、ネット予約で1泊1万円強。ソイ18の少し奥にあり、静かな環境で安眠できそう。朝早いので部屋はまだ用意できておらず、荷物を預けてすぐに仕事モードに切り替える。幸い4階のスパ兼ジムでシャワーを無料で使用できるというので、そこでシャワーを浴び、着替えてリフレッシュ。そのあとロビーのカフェでサンドイッチ(105バーツ)とウェルカム・コーヒーで朝食にする。
8:00~16:30、3件アポイントをこなしたあと、17時前にホテルへ戻ってチェックイン。翌朝、朝食時間の前に出発する予定なので、朝食をボックスえ用意してもらうよう依頼する。割り当てられた部屋は最上階23階の2308号室。上がってみると、エグゼクティブフロアのエクゼクティブ・スイートだった。アップグレードとは言われなかったが、明らかにアップグレードだ。ドア越しにベッドルームとリビングルームが別れていてバスルームもテレビも2つずつ。無駄に広い。窓の外の眺めがいい(写真)。滞在時間があと12時間ほどで、もったいない。
18時半にBTSエカマイ駅の北側のレストランでビジネス会食のアポイントがあり、18時前に出かける。日本では気温が20度以下に下がってきたが、バンコクは30度以上で夕方でも暑い。ソイ18を北へ400mほど歩いてスクムビット通りに突き当たると、すぐ左手がアソークの交差点。高架通路に登ると、アソークの南北通りは相変わらずの渋滞(写真)。2014年にこの界隈に断続的に滞在したときはこの交差点で反インラック政権のデモがずっと続いていて、歩行者天国のお祭り騒ぎだったのが懐かしい(2014年1~3月カテゴリー参照)。
さて、BTSアソーク駅から南東へ3駅目のエカマイ駅へ高架電車に乗る。運賃は26バーツ。出張のたびに使っている電子カード(Suicaのようなもの)を持参するのを忘れ、自動切符販売機に並び、少し汗をかく。帰宅のラッシュアワーにぶつかり、車内は混んでいる。東京のラッシュアワーほどではないが、タイ人はおしくらまんじゅうに慣れていないので、乗るのに躊躇する人が多い。バンコク一極集中のスピードに、大量高速輸送の整備が追い付いていない。途上国のメガシティに共通の問題だ。
会食場所はエカマイ駅北口から300mほど歩いた左手にあるMK Goldという看板のタイスキ。昼間の訪問でお世話になったT社のTさんとSさんが我々チーム5人を誘ってくれた。タイスキははるか昔80年代後半にコカレストランで何度か食べて以来、久しぶりかも知れない。大人数で賑やかに鍋をつつくのは楽しい。1時間45分の注文制限時間内でのビュッフェで1人535バーツ(飲み物は別)とそんなに安くはないが、参加者全員、元を取る以上にたくさん注文したと思う。Tさんがご秘蔵のサントリー竹鶴21年ものを惜し気もなく振る舞ってくださり、大感謝だった。(後略)長い1日だった。