ベトナム北中部44: ホイアンからダナンへ |
15:15、ホイアン散策を切り上げる。ホイアンからダナンへは1号線を使わず、海岸側のローカル道路を通ると26kmの距離。ローカル道路なので片側1車線の走りにくい道路ではないだろうという予想に反し、終始片側2車線のアスファルト舗装で、しかも信号が一切なく、平坦で一本道の素晴らしい道路(写真)。ホイアンからわずか40分足らずでダナン中心部に着いた。ロン橋より2本南のティエンソン橋を使ってハン川を渡った際、アジアパークやロッテマートが右手に見えた(写真)。
ホテルに戻る前に、ホテルから1kmほど南にあるチャム彫刻博物館Bao Tang Chamに入る。入館料4万ドン。そんなに広くはなくオープンエアで館内は暑苦しいが、入ってすぐの2つの展示室にミーソン遺跡から掘り出した彫刻が集中的に展示されていてわかりやすい。今日はチャンパ王国の歴史に思いを馳せる1日となったが、その印象を上塗りするほど強烈な印象を与えたのがホイアンからの帰り道だった。海岸側の右手は文字通り延々とビーチリゾートの開発中だ(写真)。
Naman Retreat、Melia Danang、Vinpearl Danang Resort Villageなどすでに完成しているところもある。シェラトンは市街からかなり離れたところに2つ目のリゾートを開発中だ。開発に着手していない土地が大半なのだが、それでも海岸側は開発広告の柵が「延々と」視界を遮っているのですべての土地は誰かに売却され、リゾート開発計画があるのだろう。この通りがダナンのビーチ通りであるヴォーグエンザップ通りにそのままつながり、フラマ、プルマンなど高級ホテルへとつながる。したがって、10年後あたりには、ホイアンからダナン中心部に至る30kmがまったく切れ目のない一大ビーチリゾート都市に変身していることになる。こんな場所は見たことがない。ただしそのための第1の必要条件は、これらリゾート施設を埋め尽くすほどの観光客の需要が内外からやってくること、第2の条件はその需要をさばくために輸送インフラ、とくに空港のキャパシティが拡大すること、だ。今見る限り、リゾートバブルにしか見えないが、ダナン市街・近郊の道路はハノイ、ホーチミンと比べ、一様に広くて整然としおり、現在の交通状況が悪化しないまま輸送インフラを拡充することができれば、夢のようなビーチリゾート都市に化ける可能性はある。東西経済回廊経由の隣国との経済統合はしばらく開花しそうにない印象だが、アクセスが至便な空港を何とかキープして収容能力を伸ばしていけば、20年後には巨大リゾート都市に大化けするポテンシャルはありそうだ。