ベトナム北中部33: ダナンその6 |
18時に集合して夕食に出かける。ハノイ大学経営大学院で教えている若手ベトナム人2人が混じり、合計6人で会食。彼ら2人が夜の便でハノイへ帰るということなのでカジュアルな場所へ。ホテルの北方向約800m、河岸のバクダン通りから1ブロック西に入ったチャンフーTran Phu通りに面するBinというレストランに行く。雨が降りだしたのでワゴン型タクシーを拾っていく。
Binは新興外食のようで、ベトナム料理を西洋風にアレンジしたようなメニューが多い。筆者はBahnmi bo ne (Vietnnamese beef stew baguette)4.5万ドンを注文。シチューというので液状のものかと思ったら、鉄板焼きビーフだった。バケットとスープ、コーンビーフのような調味料が付いてきた。Boが牛肉で、neは「逃げる」という意味で鉄板のジュウジュウが熱くて逃げるという表現らしい。これを教えてくれたのは隣に座ったTranさん(男性)。Trという綴りは実は「ch」の発音で、トランさんではなく、チュンさんで、漢字では「陳」さんだった。ベトナムでは2番目に多い姓だそうで、12%のシェアだとのこと。同席したNguyen「阮」さん(女性)はさらに断トツでありふれた姓で38%とのこと。この2姓だけでベトナム人の半分だ。日本の「佐藤」「鈴木」「高橋」などが束になってもかなわない占有率だ。
19時半、ベトナム人研究者らが空港へ向かいお別れした後、雨が上がるのを待って、4人で夜の散策に。前日訪問したダナン市庁舎とその向かいのノボテル・ダナン・ホテルを取り囲む500m四方ほどが「ダナンの日本街」としてネット情報で紹介されていたので、その辺りまで歩く。しかし、ダナンの市街は通りが南北東西に比較的広々と交差していて、オジサン好みの飲み食い場所が密集するという雰囲気ではない。それでも日本料理屋が数件見られたのが、河岸通りから西へ4ブロック入ったグエンチータインNguyen ChiThanh通り沿いだった。500mほどの範囲に、「青森寿司」「縁」「ラウンジりんりん」「すしのさい藤」といった看板が見られた(写真)。企業ヒアリングで得た情報によれば、ダナンに住む日本人駐在は350人規模と小さいらしいので、その割には日本人向けの料理屋があるほうだろう。
その後、ハン川沿いの広い遊歩道を南へ歩いてホテルへ戻る。昨晩と同様、ソンハン橋やロン橋、さらに両者の間を往来する観光船のイルミネーションは鮮やか。電飾の色が数秒ごとに赤系統と青系統がスイッチする。宿泊ホテルのBrilliantHotelも文字通りそのホテル名が「まぶしく」電飾されている。ホテルから南へ2ブロックほどの「196」という看板のレストラン(ベトナム独特の敷地が狭い3階建ての鉛筆ビル)はローカル客でにぎわっており、全員がオープンエアで川向きに座っていた(写真)。まだビーチには足を踏み入れていないが、ダナンは昼間はビーチ、夜は夜景と、健全な観光資源にあふれている。