メーソート1: バンコクからメーソートへ |
2013年12月21~24日、バンコクからタイ北西部のミャンマーとの国境町メーソートへ3泊4日で行った旅程について報告する。国境視察とともに、バックパッカー用語でいう「ビザラン」を兼ねていて、タイでのビザなし滞在期間が切れる前に国境を往復して滞在期間を更新するのが目的だった。
12月21日の朝、バンコクのホテルにスーツケースを預け、バックパック1個で出かける。今週に入ってバンコクはめっきり涼しい。この時期にバンコクにいるのは初めてだが、気温は日中がせいぜい25度前後、朝晩は15~20度程度に下がっていて、半袖・ショーツ姿では肌寒い。長袖類をホテルに預けたスーツケースに入れたままで、性懲りもなく服装に関しては準備不足だ。
8:45ごろ、北バスターミナル(モーチット・マイ)にメーソート行きの2階建ての立派なバスが乗り場に入ってくる(写真)。筆者の席はD9番で2階の真ん中ほどの右手の窓際だ。9:10、発車。乗車率は7割ほど。欧米人旅行者が3人ほどいた。筆者の隣はずっと空席でゆったりできた。国道1号線を北へ進む(写真)。ブリヂストン工場、タマサート大学Rangsitキャンパス、キャノン工場などを通り過ぎ、アユタヤを過ぎたあたりから田園風景が増え、90~100kmhの高速走行が可能になる。(中略)
12:40、ナコンサワン市街のバイパスへ入る。ここまではずっと片側3車線だったが、ここからタークまでは片側2車線となる。13時ごろから路面の痛みが見られ始め、バスに小刻みな振動が伝わる。(中略)
13:35、バンコクから395km地点で対向車線側(バンコク方向に向かう車線)にある食堂施設でランチ休憩(写真)。大きな駐車場に長距離バスが3台だけ停まっていた。長距離バス専用の施設のようだ。2階のがらんとしたスペースで、バスチケットについているクーポンで無料のランチをとる。
15時ごろ、バンコクから460km地点でカンペーンペッ郊外に入る。ピサヌローク方面に出る101号線との分岐点を通過(写真)。
15:40、チャオプラヤ川の上流にあたるピン川を東へ渡ったあと、ターク市街に入る。ここがバンコクから523km地点。スコータイ方面への12号線との交差点近くにあるタークのバスターミナルで一時停車(写真)。前回2011年9月のメーソート視察時はスコータイからバスに乗ってここでミニバスに乗り換えた。
15:55、再発車し、しばらくしてメーソート方面の12号線に入る(写真)。ここからメーソートまで約80km。バンコク・メーソート間は約600kmということだ。
16:10、片側1車線となり、カーブの多い山道に入る(写真)。上り坂はスピードが出ない。メーソートまで約50km地点で検問あり。国境方向からの車両のみをチェックしいているようで、バスは素通り。だんだん交通量が増えてくる。路面の痛みも出始めているようで、バスの振動が激しくなる。メーソートから38km地点で再び検問があるが、バスは素通り。
17時ごろ、カーブが激しくなり、後部座席に座っているフランス人の年輩女性旅行者が吐いた。それにつられて筆者のすぐ後ろにいる赤ちゃん連れのタイ人のお母さんも吐いた。ゲロの臭いが伝わってくる。メーソート市街から10~15kmの地点から片側2車線に拡幅工事をしている数キロの区間がある(写真)。メーソートから5kmほどの地点で3度目の検問あり(写真)。今度はバスが停車して、係官(迷彩服なので軍人?)が乗り込んできて乗客全員のIDをチェックする。
その後、メーソート市街へ入るロータリーを通過し、前回の視察時に1泊したCentara Hotel、次にTESCO Lotus、次にMEGA Homeを右に見る。15時半、その向かいのメーソート・バスターミナルに到着(写真)。このバスターミナルはメーソート市街から西方向に4.5km地点、ミャンマー国境のモエイ川から東に2.5km地点にある。
目星をつけていたメーソート市街中心部のFirst Hotelへバイクタクシーで向かう。運賃は70バーツ。ホテルのフロントで3泊したいのだがと聞くと、空いているのは今日1泊だけだとう。こんな辺境の国境町でも12月はハイシーズンなのか。仕方なく、1泊だけすることにし、450バーツ(朝食なし)を前払いで現金で払う。2階の203号室に入ると、値段のわりには広く、清潔そうな感じで問題ない。ただし、外観はかなり古く、老舗ホテルのようだ(写真)。フロントを出入りする宿泊客を見ると、外国人よりもタイ人のほうが多い印象。バンコクなど都市部の富裕層が厚くなり、彼らの国内旅行が盛んになっているのだろう。
暗くなる前に夕食を兼ねて外出する。Tシャツ・ショーツだとやや肌寒いが、先月の雲南省の馬関や麻栗坡で経験した寒さと比べれば問題ない。
ホテルの東隣にある警察署から北へ入る通りで、土曜日のせいだろうか、路上マーケットをやっている(写真)。地元タイ人がたくさん繰り出している。そのなかに外国人旅行者もかなり混じっている。(中略)
路上マーケットの入り口の向かいにあるKrua Canadianという、ケベック州出身のおじさんがオーナーと思われるレストラン(写真)に入る。写真入りのメニューは、タイ料理、メキシカン、イタリアン、ケベック料理などとかなり豊富。迷ったが、タコスのサラダ付きセット(120バーツ)と豪州シーラーズワインのカラフェ(260バーツ)を注文。料理はまあまあおいしかった。筆者に前後して入ってきた4~5人の客は皆欧米系だった。
19時半ごろ、ホテルに戻る。シャワーを浴びようとしたらお湯が出ない。湯沸かし器があるが故障しているようだ。部屋が一杯のようだから部屋を替えろと要求しても無理だろう。今日はまったく汗をかいていないので、シャワーは諦める。
国境が近いだけに、ミャンマーのTV放送が入ってくる。12月にネピドーで開催されている東南アジア競技大会(SEA Games)のサッカー決勝はタイとインドネシアが対戦し、タイが1対0でインドネシアを下し、2007年ぶり(それまでは8回連続優勝していたが、過去2回はグループリーグ敗退だった)の優勝を飾った。